The Loudness War

最近秋田は天気が悪いですねー

こんな天気だと楽器とか機材とか外に持ち出すのが怖くなります。

 

The Loudness War ですが、日本語ではよく"音圧競争"と言われます。

 

iTuneでもCDでも、曲とかアーティストによって音楽の大きさが違うと感じたことはありませんか?

録音とかDTMをやってる人はわかると思いますが、これ、コンプレッサーとかブリックウォールリミッターとか倍音付け足したり歪ませたりA/DコンバーターでクリップさせたりEQしたりして無理矢理音を大きくしているんです。

 

なぜそこまでして音を大きくするかというと、(アメリカの)ラジオで流れた時に他の曲より音が大きい方が目立つからだと言われています。

それを全てのレコード会社がやったら今のような風潮が出来上がったということです。吉野家が値下げしたらすき屋と松屋も値下げする現象とよく似ています。

アナログレコードの時代から、ほかのレコードより音を大きく、というのはあったそうですが、デジタル処理の進歩によってさらにその傾向が高まったのでしょう。

 

もちろん無理矢理音を大きくしているわけですから、当然副作用は出てきます。

段ボールの中に容量以上のものを詰め込めば箱が破れたり、中身がぐしゃぐしゃになったりと、これと同じようなことが音でも起こります。

大きく分けて、

 

①Transient(アタック)が無くなる

②(普通に聞こえるほど)歪む

 

があります。

 

Metallicaの"Death Magnetic"というアルバムがあるのですが、

めっちゃ音でかいです。

そして、めっちゃ歪んでます。

これは有名な話ですが、Guitar Hero(というゲーム)に収録されているバージョンのほうが音を大きくする処理がされてないので音がいい、とファンの間で話題になり、2370人(くらい)のファンが、ミックス/マスタリングやり直せ!という署名運動にまで発展したということがあったそうです。

プロデューサーはRick Rubinという人で、Red Hot Chilli PeppersとかFoo Fightersのプロデュースとか、最近はAdeleとかも手がけてる人です。

ちなみにChilli PeppersのCalifornicationもかなりの歪みっぷりです。

音はかっこいいんですが。

たぶん音圧大きくしないで、リスナー側の環境で大きくした方がもっとかっこいいと思います。

でも、音が大きいのが現代のスタンダードになってるわけで...

いろいろ難しい問題です。

 

音を大きくするのも、ほどほどに。

 

 

 

 


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コメント: 1
  • #1

    奥羽後山脈越後越前 (土曜日, 12 8月 2023 20:24)

    私はコンプが深くかかった音が好きです。
    ちなみに21歳。
    コンプでリバーブ感を増し増しにしたマスタリングが最高です。