Distortion and harmonics

久しぶりに書いてみます。

以前に書いた通り、今回は「歪み」について書きます。

定義は人によって色々あると思いますが、暑いので個人的な考えを簡単に書くと、

原音にない倍音が足されることが歪むということ」だと思います。

DAWを持ってる方なら、スペクトラムアナライザーなどで、サイン波にディストーションを加えたものを見ればわかると思いますが、倍音が増えています。(EQだと原音に無い帯域はいくらブーストしても増えません)

 

ちなみに、コンプとかリミッターでゲインリダクションをしたときも倍音は発生します。例えば、リミッターにどんどん音を突っ込んで行けば、かなり歪みっぽい音になっていきます。

 

何かに似てませんか?そう、ギター(ベース)アンプです。

 

ギターアンプのゲインはどれだけ入って来た音をリミット(歪ませる)か、みたいなものです。で、歪んだ時の倍音の付加のされかたで歪んだ音が決まります。

入って来る音はリミットされるわけですから、入れれば入れるほどアタックは無くなります。歪ませすぎるとアタックが無くなる、とか芯が無くなる、とか音が通らなくなる、とはこういった理由です。

もちろんコンプと同じように小さい音も大きくなるわけなので、もちろん歪ませすぎれば強弱もなくなります。そしてハウる。

 

倍音(歪み)の付加の仕方によっては音がきらびやかになったり、温かくなったり...という効果があります。アナログ回路で音を増幅すれば歪みが生まれるので、アナログが(いい意味でも悪い意味でも)好まれるのはそういうことでしょう。そして倍音が多いと音を目立たせる効果もあるので、2MIXにディストーション(というか歪み)を加える人もいます。